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歯科用CTの活用

2021.10.20

目次

川口の歯科医院「医療法人社団歯友会 赤羽歯科 川口診療所」の歯科医師 櫻田です。

従来、歯科において「パノラマ」「デンタル」という2種類のレントゲンが日常的に用いられてきました。

「パノラマ」レントゲン写真は全ての歯を中心に、顎の全体を一度に撮影するものです。一枚の写真で歯の状態や、上下の顎の骨や顎の関節など、全体を大まかに把握することができます。
このレントゲン写真によって、今までどのような治療がされてきたのか、大きな虫歯は無いか、痛みはないが悪くなっていることころはないか、顎の関節に異常はないか、親知らずの有無や生え方、鼻の横にある上顎洞の異常の有無など、お口全体の様々な情報を得ることができます。お口の中の全体像を把握するためには非常に有効なレントゲンになりますが、細かい部分は把握しきれないこともあります。

「デンタル」レントゲン写真はある特定の部位を、パノラマよりも精密に撮影する時に用いるレントゲン写真です。お口の中に小さなフィルムを入れ、外側からX線を当てて撮影を行います。1枚で2~3本の歯の状態を、詳しく知ることができます。特定の歯の虫歯の有無や、虫歯の大きさの確認、歯の根っこの周りが悪くなっていないか、折れていないか、歯を支える骨の状態を確認する場合に撮影を行います。細かい部分の確認には非常に有効になります。

 

本日は、最近これらのレントゲンに加え使用されるようになってきた、「歯科用CT」について解説していきたいと思います。

歯科用CTとは

CTとは、「Computed Tomography」の略で、コンピュータ断層撮影装置の事です。
CTでは、通常のレントゲン装置とは異なり、X線で撮影した画像をもとにして、コンピュータで3次元の画像を作り出しています。
「パノラマ」や「デンタル」などの通常のレントゲン撮影は2次元の画像になりますが、それだけでは分かりにくかった様々な部分が、CTで撮影した3次元の立体的画像ならより詳しく把握することができます。

 

以下がCTで撮影したレントゲン画像になります。

 

歯の中の、更に奥の神経の管の中や、骨の中を通る神経の管まで映し出されているのが確認できます。

このようにCTを用いることで、顎の骨や歯の中を360度どこからでも確認できるようになります。

顎の骨の状態や、膿のたまり具合、神経や血管が通っている位置を正確に把握することができます。

 

上の二つのレントゲン写真は順に「パノラマ」「デンタル」の画像になりますが、これらのレントゲン画像は2次元の画像になるため、例えば歯の中の神経の管の数や、顎の骨の中での膿の溜まり方などを把握することはできません。

CTを用いて360度から確認することにより初めて、歯の中や骨の中の細かい構造を正確に把握することができます。

当院では様々な治療に歯科用CTを応用しています。

当院では、主に下記の治療時に歯科用CTを活用しています。

・歯の神経の治療

・親知らずを含めた比較的難易度の高い抜歯

・歯周病の診断

・上顎洞炎(いわゆる蓄膿症の一種)の診断

・インプラントの診断

 

 

その他必要に応じてCTを用いることで、診断精度を格段に高めることが出来る為、これまで以上に安全な治療を提供することが可能になりました。

もし、なかなか症状が改善しないなどでお困りの方がいらっしゃれば気軽にご相談ください。

監修者情報

院長・歯科医師

原口

慎太郎

平成13年4月 川口診療所 勤務
令和2年10月 川口診療所 院長就任

当院は、安心・丁寧で幅広い診療を心がけることで、地域のみなさんお口を健康だけでなく審美性を含めてトータルでサポートします。
そのため、当院では患者さんとのヒアリングを重視。
患者さん一人一人のご要望をきちんと汲み取ったうえで診療の提案を行っています。歯科治療を通して「噛むことの重要性」「食事の楽しさ」を実感していただくことが、当院の目標です。