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歯磨き粉の選び方
2020.6.25
目次
こんにちは、川口の歯医者「医療法人社団歯友会 赤羽歯科 川口診療所」の歯科医師 下山です。
歯磨き粉を選ぶとき、種類が多く、何を選べばいいか分からない方もいるかと思います。そのような理由で、今回は、大人向けの歯磨き粉の選び方についてお話しします。
歯磨き粉の成分
歯磨き粉(歯磨剤)の基本成分は、研磨剤(清掃剤)、発泡剤、保湿剤、結合剤で、薬効成分にフッ化物や殺菌剤など様々なものが入っています。虫歯予防、歯周病用、知覚過敏用など、様々な効能は、この薬効成分によるものです。
ブラッシングで重要なのは、歯垢の除去です。歯垢によって、虫歯や歯周病が進行します。基本的に、歯垢は歯ブラシやフロスなどが直接当たることで、除去ができます。そう考えると、歯磨き粉の選ぶ基準として、長い時間磨けるものがいいと思われます。基本成分で考えると、研磨剤は、歯が削れるリスクは少しあるので、少ないものがいいでしょう。発泡剤は、泡立ちすぎると、磨いたつもりになってしまうので、これも少ない方がいいと思います。あとは強いミントなどの香料は、刺激が強いので、低刺激のものがいいでしょう。
歯磨き粉の薬効成分
薬効成分で重要なのは、フッ化物でしょう。歯質を強化することで虫歯の予防が期待されます。これは、ブラッシングだけでは得られない効果です。日本で販売されている歯磨き粉は9割にフッ化物が入っています。その中で、高濃度フッ化物配合しているものが、より効果が高いです。(薬事法の上限1500ppmFに近いもの)
あとは、知覚過敏用であったり、歯周病用などもあります。知覚過敏に対しては、硝酸カリウムや、乳酸アルミニウムなどが、効果が認められています。歯周病に関しては、セルフケアでは歯垢の除去が重要なので、薬効成分に強い効果は期待できませんが、殺菌や炎症の抑制をしたり、歯茎を引き締めるなどの補助的な効果はあります。口臭予防のタイプのものは、殺菌剤が含まれていたり、清涼感のある味がついているようです。
おすすめの歯磨き粉
ここで、おすすめの歯磨き粉として、当院でも取り扱いのある“チェックアップ”を挙げたいと思います。特徴として、低研磨、低発泡、低刺激のため、丁寧に長く磨くことができます。また、フッ化物が1450ppm含まれているので、虫歯予防に有効です。
歯磨き粉に関しては、“これを使わなくてはいけない”というものはありません。ご自身の状態にあったものを選べばよいと思います。例えば、コーヒーなどの着色しやすい飲食物をとる方の場合、低研磨タイプのものでは、徐々に着色が強くなってしまうでしょう。歯を白くするタイプのものを併用してもよいと思います。つまり、一つの歯磨き粉だけでなく、いくつかを併用してもよいのではないでしょうか。自分自身も、数種類を気分によって使い分けています。歯磨き粉は、ご自身の状態に合わせてポイントを抑えつつ、フレーバーなども含め、使い心地がよいものを選んではいかがでしょうか。