お知らせ

新型コロナウイルスとその対策

2020.10.23

目次

こんにちは。
川口の歯医者「医療法人社団歯友会 赤羽歯科 川口診療所」の歯科医師矢田です。
今回は院内の新型コロナウイルス対策について記述します。

強酸性電解水

  • 強酸性電解水

強酸性水について

当院で使用している強酸性水生成器を紹介します。株式会社ユーピー製のALTRON(画像参照)です。連続有隔膜式電解にて生成され、性質は、pH2.7以下、有効塩素濃度10mg/kg以上の強酸性電解水が生成されます。

1.強酸性電解水とは?
強酸性電解水は、微量な食塩を添加した水道水を、電気分解することにより、陽極側からは強い酸性の水(強酸性電解水)、陰極側からは強いアルカリ性の水(強アルカリ水)が生成されます。
電解層内の2つの電極(陽極、陰極)間に隔膜を置き、水道水に電解補助剤(塩化ナトリウム等)を添加。所定の条件下で電気分解することにより、陽極側に強酸性電解水が、陰極側に強アルカリ性電解水が生成されます。(これを有隔膜電解といいます)陽極側にできる強酸性電解水には塩素ガスが溶解しており、この塩素ガスから生成される次亜塩素酸(HCIO)の働きにより微生物を殺菌、強力な洗浄消毒作用を発揮します。
一方、陰極側にできる強アルカリ性電解水は蛋白質系・脂質系の汚れに洗浄効果のある水酸化ナトリウム(NaOH)が生成されます。
この内の陽極で生成されるものを消毒液として、当院では一部用いています。

2.生成原理
陽極側ではこのような反応が起こっています。
H2O → 2H+ + 1/2O2 + 2e–
2CI– → CI2 + 2e–
CI2 + H2O ↔ HCIO + HCI
ここで発生するHClO(次亜塩素酸)が強酸性電解水の殺菌能力に大きく関わってきます。

3.強酸性電解水の殺菌機構
次亜塩素酸(HClO)の殺菌メカニズムはいろいろな機関で研究されており、現在、以下の説があります。細菌の細胞膜に浸透し、細胞に不可欠な呼吸系酵素を破壊することで、細胞の同化作用を停止させる。細菌の細胞組織のタンパク質やアミノ酸に作用して、その化学的性質を変質させたり、分解したりする。他の殺菌剤では、このように細胞膜に浸透して効果を上げるものはありません。このため、強酸性電解水は耐性菌をつくりにくいと言われています。

4.強酸性電解水のベネフィット(有用性と安全性)とリスク
・有用性
殺菌活性: 低濃度高活性、広範囲の抗菌・抗ウイルス活性
衛生管理: ①使用対象個所の広さ、②洗浄殺菌及び噴霧殺菌、③使い易さ
・安全性
人体への安全性: ①低毒性、②耐性菌出ない、③手荒れ少ない、④誤飲しても特に影響なし
野外環境負荷: 濃度が低く、開放系で短時間に消失するので、あったとしても極めて軽微
・リスク
活性消失の容易性: 有効塩素濃度のチェックが必要

エタノール

  • エタノール
  • エタノール

殺菌用のアルコールでは主にエタノールが最も利用されており、エタノールは数あるアルコールの中でも安全性が高く、除菌効果も高いとされています。
エタノールが最も除菌効果を発揮するのはアルコール濃度が70~80%であり、アルコール濃度が高ければ良いという分けではなく、高すぎると除菌に時間がかかってしまいます。
また、エタノールは様々な菌に対して除菌効果がありますが、除菌できない菌もあります。
除菌できる菌は食中毒の原因菌や、また菌とは異なりますがインフルエンザウイルスやHIVウイルス、今話題のコロナウイルスなどにも有効です。
しかし正しく使用しなければ効果は薄れてしまいます。例えば手を洗った際、念には念を入れてアルコール消毒をされる場合、手が濡れたままアルコール消毒液をつけるとアルコール濃度が薄まってしまい、除菌効果が落ちてしまいます。同様に、身の回りの物をアルコール消毒する際も濡れた状態ではなくしっかり乾いた状態で使用しましょう。
また、アルコール消毒後はしっかり乾かしてください。消毒液に含まれる水分が残ることでそれに雑菌が繁殖するケースがあります。

オートクレーブ

  • オートクレーブ

オートクレーブとは、降圧蒸気滅菌器のことをいいます。
高圧蒸気滅菌とは、滅菌器内で適当な温度及び圧力の飽和水蒸気で加熱することによって、すべての細菌やウイルスを殺滅させる方法です。
熱を利用して微生物を殺す方法としては、煮沸消毒や乾熱滅菌などもあります。しかし、煮沸消毒の100℃では細菌の芽胞などは殺滅出来ませんので、煮沸は滅菌ではなく、消毒に分類されます。乾熱滅菌はより高温で長時間の処理が必要になります。
熱を利用する以外の滅菌方法としては、酸化エチレンガス滅菌や放射線滅菌などがあります。
オートクレーブはそれらに比べ、短時間で処理ができ、比較的コストが低い、有害残留物が残らない、作業者、環境にやさしいというメリットから、広く使われています。

参考文献

強酸性電解水(強酸性次亜塩素酸水)


https://www.up-x.com/topics/dentist.html

監修者情報

院長・歯科医師

原口

慎太郎

平成13年4月 川口診療所 勤務
令和2年10月 川口診療所 院長就任

当院は、安心・丁寧で幅広い診療を心がけることで、地域のみなさんお口を健康だけでなく審美性を含めてトータルでサポートします。
そのため、当院では患者さんとのヒアリングを重視。
患者さん一人一人のご要望をきちんと汲み取ったうえで診療の提案を行っています。歯科治療を通して「噛むことの重要性」「食事の楽しさ」を実感していただくことが、当院の目標です。