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妊娠中のお口のトラブル

2022.8.30

目次

こんにちは、川口の歯科医院「医療法人社団歯友会赤羽歯科川口診療所」歯科衛生士の熊谷と杉崎です。

今回は妊娠中のお口の中のトラブルの原因、対処法、ケアについて紹介したいと思います。

 

今妊娠中の方、お口の中のトラブルはありますか?

「最近歯茎が腫れて痛い…」

「つわりで毎日の歯磨きが辛い」

「妊娠をしてから、口臭が気になってきた」

など様々な悩みや問題はありませんか?

今回はその問題について詳しくお伝えしていきます。

 

 

妊娠中のお口の中のトラブルの原因

・女性ホルモンの増加

妊娠中はエストロゲンという女性ホルモンの分泌が増加する為、プレボテラインターメディアという歯周病原細菌が急増します。

これにより妊娠性エプーリスという、歯と歯の間が赤く腫れ出血や痛みが出る、腫れものが出来ることがあります。妊娠性エプーリスは、妊娠初期から中期にかけて発症し、産後は女性ホルモンが安定してくる為、自然消失するケースが多いです。

また、歯周炎や歯周病に罹っている妊婦さんは、早産や低体重児出産のリスクが高まると言われています。

 

 

 

 

・唾液の変化

妊娠中はお口の中が乾きやすく、唾液が濃くなりネバネバとした唾液に変化する為歯垢が溜まりやすく、歯周病や口臭、虫歯の原因となります。

 

・つわりの影響

つわりがある為、歯ブラシが難しい日々が続いたり、度重なる嘔吐での胃酸などで歯が溶けてしまい歯の表面がざらついてしまいます。同時にしみるなどの症状が出てしまい、酸蝕症にも繋がります。酸蝕症の予防としては、こまめにうがいをすると良いでしょう。

 

 

 

妊娠中のお口のトラブルの対処法

 

 

一番の対処法としては、歯科医院での検診や治療をお勧めしています。ただしつわりや体調の優れない時があると思いますので、妊娠中記(16~27週)の安定期に入られた頃に受診するのが良いでしょう。

 

 

 

妊娠中のお口のケア

・歯ブラシの種類、歯磨き粉

妊娠初期はつわりがひどく、歯ブラシを口にするのも困難だと思います。歯磨きを無理して行うのではなく、体調の優れている時に行いましょう。また、ヘッドが小さめの歯ブラシを使用するか、子供用の歯ブラシを使用してみると良いかもしれません。歯磨き粉は匂いが強いものは避けるか、何もつけないで磨きましょう。歯ブラシを入れられない時は、食後にうがいをすると良いでしょう。

 

 

・磨き方

通常の歯磨きの仕方で構いませんが、どうしても奥歯がつわりの影響で磨けなかったりすると思いますので、歯ブラシは舌に当てず歯に添わせるように入れて小刻みに優しく動かしましょう。この時下を向き、前かがみになって磨いてもらうことで、より楽になると思います。

そして歯磨きをする際は、歯磨きだけに集中せず、テレビを観ながらやスマートフォン操作をしながらの「ながら磨き」を意識して磨いて頂くと吐き気が収まることもあります。

 

 

最後に…

出産後は忙しく、授乳やおむつ交換など赤ちゃん中心の生活になってしまうので、どうしても自分のことは後回しになり、なかなか歯科を受診する時間も取れなくなると思います。今まで定期的に通う習慣がなかった妊婦さんもこれを機に是非受診してみてはいかがでしょうか。何かあれば当院にお気軽にご相談下さい。