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入れ歯が動きやすい、、、

2022.4.13

目次

こんにちは。川口、鳩ケ谷の歯科医院「医療法人社団歯友会赤羽歯科川口診療所」歯科医師の長谷川です。
食事中に入れ歯(義歯)が外れやすい、噛む時に歯茎が痛い、食べカスが詰まる、長年使っている入れ歯がゆるくなってきた。など、そんな症状でお悩みの患者さんが多くいらっしゃいます。今回、そもそもなぜ入れ歯が動くのかや痛みの原因についてご説明させていただきます。

入れ歯の種類と作用

入れ歯には大きく部分分けて部分入れ歯と総入れ歯の2種類があります。

部分入れ歯は、一部の歯の欠損に対して使用されるもので欠損部位粘膜に人工歯のついた床を乗せて支え、残った歯へクラスプ(バネ)をかけて安定させるものです。そのため食事などでものを噛んだ時には、欠損部粘膜とクラスプのかかる歯の双方で力を負担しています。

総入れ歯は、上下のどちらかの顎で自身の歯がまったくない状態に対して使用されるもので、クラスプをかけることなく入れ歯の床を顎に吸着させるため顎と粘膜にダイレクトに力を力を負担させます。

人間の噛む力と入れ歯

歯を強く噛み締めた時に、どのくらいの力が出ると思いますか?

人間が力一杯歯を食いしばった時に出る噛む力は、おおよそ自分の体重程と言われております。

よく硬いものを食べる人や、スポーツジムで鍛えている人、力仕事をする人は歯を食いしばることが多いので噛む力が体重以上になることがあります。

口の中の歯が全て揃った状態で、最も強く噛み締めた時にかかる圧力は大臼歯(奥歯)でおおよそ50キロ。小臼歯でおおよそ15キロ。前歯でおおよそ12キロと言われております。

虫歯や歯周病によって歯を失うことによって、入れ歯になると噛む力は50%以下に減ってしまい、硬いものなどなんでも思い通りに噛めなくなります。

健康な歯が全て揃った状態で噛む力が100%だとすると、入れ歯の場合おおよそ30%、総入れ歯の場合おおよそ20%まで噛む力が下がります。

 

入れ歯の汚れも痛みの原因に・・・

ところで、普段入れ歯を使っている方はどのようにして入れ歯を洗っていますか?

歯や顎に問題があって痛みがある訳では無く、入れ歯に着いた汚れ(プラーク)により

歯茎に炎症が起きて痛みの原因になることがあります。

理想は、

①面積の大きい歯ブラシ(義歯ブラシ)で入れ歯の外側と内側に滑りけがなくなるまでしっかりと水洗い。

②クラスプ(バネ)の外側と内側もプラークはとても着きやすい為、取れているかよく見て洗う。

③入れ歯の洗浄剤に頼らず、歯と同じようにブラッシングが大切。

 

 

痛みの原因

また、入れ歯を使用していると痛み以外にも下記のような様々な症状が現れます。

 

・入れ歯を入れた状態で物を食べるとかたつく。

→入れ歯の床の形と顎の形が合っていない可能性があります。

 

・入れ歯を入れた状態で物を噛むと頬を噛んでしまう。

→噛み合わせの高さが低くなっている可能性があります。

 

・入れ歯を入れた状態で物を食べると物が挟まる。もしくは落ちてくる(ゆるい)

→入れ歯と顎に隙間が出来てきている。もしくは、クラスプ(バネ)が緩い可能性があります。

 

・入れ歯を入れた状態で物を噛むと痛い。

→入れ歯の床が歯茎に強く当たっている、もしくは、噛み合わせが高い可能性があります。

 

・入れ歯のクラスプ(バネ)をかけている歯にぐらつきがあって痛い。

→歯周病などにより弱くなった歯にバネがかかることで、より負担がかかってしまい痛みを感じることがあります。

 

★入れ歯に不調がある方、原因はこれだけではありませんので適切な処置が必要となります。

入れ歯に不調がない方でも、定期的に来院し点検を受けることによって長く使用できる場合もあります。

入れ歯以外にもお口の中で気になる事があれば、お気軽に当院までご相談ください。