お知らせ

歯科治療で起こる体調不良

2022.7.25

目次

こんにちは!

川口の歯科診療所「赤羽歯科 川口診療所」歯科医師の仲里です!

みなさん、歯科治療中に体調が悪くなった経験はありますか?

今回は歯科治療中に意図せず、体調が悪くなること(歯科治療における全身的偶発症)について、お話していきます。

その1:血管迷走神経反射

歯科治療中の体調不良で最も多いものは、血管迷走神経反射です。

治療に対する緊張や不安、痛みや恐怖などが原因で、血圧が低下したり、脈拍が少なくなったり、意識障害が認められることがあります。

このような場合は、横になって、安静にして頂き、治療を中断し、延期する場合もあります。

その2:過換気症候群

不安やストレスで呼吸が速くなり、体内の二酸化炭素濃度が低下することを過換気症候群といいます。

めまいや意識障害、四肢のしびれ、筋肉のしびれや痙攣、腹痛、呼吸困難感、息苦しさ、胸痛など、人によって様々な症状が生じます。

一般的には経過は良く、数時間で症状は治まり回復しますが、一度なったことがあると、似た状況で再び同じ症状が出る事があります。

その3:局所麻酔中毒

局所麻酔薬の投与量が多いことや、血管内への注入などにより中毒症状が発現することがあります。

このことを、局所麻酔中毒といいます。

初期症状には頭痛や頻脈、全身痙攣、末期には意識消失、呼吸障害、血圧低下、心停止の症状があります。

対応としては、血圧の測定や呼吸の確認を行い、救急の処置として酸素を投与したり、末梢静脈路の確保を行い、全身痙攣にはミタゾラムの投与、心停止の場合には一次救命処置を行います。

その4:血管収縮薬による反応

歯科の局所麻酔薬にはアドレナリンが入っており、このアドレナリンは血管を収縮させる作用があります。

それにより、頭痛や動悸、頻脈、不整脈、血圧の上昇などが起こることがあります。

対応としては酸素の投与、全身状態の確認を行います。

その5:アナフィラキシーショック

アナフィラキシーショックとは何らかのアレルゲンにより、全身的なアレルギー反応が引き起こされることをいいます。

歯科治療では麻酔薬などが原因になることがあります。

アナフィラキシーショックを起こすと、じんましん、咳、腹痛、嘔吐、下痢や、呼吸困難、血圧低下、心停止など重篤な症状に至ることがあります。

まとめ

赤羽歯科「川口診療所」では、緊急時に対応できるよう薬剤を常備しております。

また、不安を和らげる効果があるとされている笑気もありますので、笑気を吸引しながら治療を受けることもできます。

ぜひ、ご安心して、通院して下さい!